@article{oai:asahi-u.repo.nii.ac.jp:00014031, author = {川原田, 裕子 and 佐藤, 勝 and 竹内, 宏 and TAKEUCHI, HIROSHI}, issue = {2007-02-20}, journal = {2007-02-20}, month = {2007-02-20, 2023-02-20}, note = {歯肉の結節性過形成(エプーリス;GH)の形成機序を明らかにするために、数種の代表的成長因子とその特異的レセプターを免疫組織化学的に検出した。その検出に際して、GHは光顕的に、肉芽組織優位型(granulation dominent type;GDT)(病巣の60%以上が肉芽組織)(20例)、線維組織優位型(fibrous tissue dominant type;FDT)(60%以上が線維組織)(21例)そしてGDTやFDTに骨やセメント質が存在する骨・セメント形成型(cemento-ossifying type;COT)(21例)の3型に大別した。さらに、これらGHを細分類し、GDTはほとんど肉芽組織のみから成るType I(13例)、肉芽組織中に線維組織が疎らに形成されたType II(7例)に分け、FDTは40%以下の肉芽組織が混じるType III(7例)、肉芽組織がわずかで70-80%が線維組織より成るType IV(6例)、線維組織のみから成るType V(8例)に分けた。COTはType IIからType V中に硬組織を認め、GDTのType Iにはこれを認めなかった。免疫組織化学的検索の1次抗体は、増殖因子はepidermal growth factor(EGF),interleukin-1α(IL-1α),transforming growth factor-αおよび-β1(TGF-α,TGF-β1),platelet-derived growth factor(PDGF),basic fibroblast growth factor(b-FGF),tumor necrosis factor-αおよび-β(TNF-α,TNF-β),hepatocyte growth factor(HGF)を抗原としたものであり、これらに対するレセプターはEGFR,IL-1αR,TGF-βRI・TGF-βR II,PDGFR-α,Bek(FGFR II),TNFR II,HGFRに対する抗体とした。また、これらに加えて、マクロファージ(Mφ)を検出するためにCD68、トロポコラーゲンと線維芽細胞を検出するためにfibrobrast5B5(F5B5)抗体をも採用した。EGFはEGFRとともにいずれのエプーリスにも上皮以外は陰性、TNF-α,TNF-β1とTNFR II,HGFとHGFRはすべての症例においてすべての細胞が陰性であった。IL-αとIL-1αR,PDGFとPDGFR-α,b-FGFとBekはほぼすべての病型に頻度高く検出された。また、TGF-β1はV型を除くすべての病型の多くの細胞に陽性で、そのレセプターのTGF-βR Iは陰性か弱陽性を示し、TGF-βR IIはV型を除く各病型の線維芽細胞や血管芽細胞および骨・セメント質形成性エプーリスの間葉細胞に陽性であった。これらの増殖因子とそのレセプターに対する陽性反応はMφ、線維芽細胞、血管芽細胞、血管内皮細胞、そしてCOTに特異的な間葉系組織細胞に認められた。CD68を用いた検索では、Mφの浸潤や局在はGHの肉芽組織の増殖の程度に相関し、従って、CD68陽性細胞はType IやType IIに多く、Type Vでは極端に少ないことが判明した。F5B5はType I(6例)、TypeII(3例)、Type III(3例)とCOTのType II(3例)、Type IV(4例)にも検出された。これらの所見から、エプーリスにおける肉芽組織中の細胞の増殖のための主な成長因子とレセプターはIL-1α,b-FGF,TGF-β1とこれらの特異的レセプターであること、その主要な産生細胞はMφであり、パラクリン的に線維芽細胞や血管芽細胞が増殖することが示唆された。また、TGF-β1はIV型の線維芽細胞と線維細胞に最もよく発現したところから、線維芽細胞の増殖とともに線維細胞への成熟と膠原線維の形成に関わっている可能性と骨・セメント質形成性エプーリスの間葉系組織への分化にも関与していることが示唆された。}, pages = {2007-02-20--2007-02-20}, title = {ヒト歯肉過形成(いわゆるエプーリス)における増殖因子とそのレセプターの免疫組織化学的局在}, volume = {2007-02-20}, year = {} }