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心毒性をもつ局所麻酔薬の機序的膜相互作用は心筋虚血様酸性条件で増強される
https://asahi-u.repo.nii.ac.jp/records/1505
https://asahi-u.repo.nii.ac.jp/records/150584073174-b0ce-4e4a-9767-ccc0bd1ee4a5
Item type | 朝日大学 教育・研究業績(1) | |||||
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公開日 | 2015-02-10 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 心毒性をもつ局所麻酔薬の機序的膜相互作用は心筋虚血様酸性条件で増強される | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_1843 | |||||
資源タイプ | other | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
業績分類 | ||||||
値 | 学会発表 | |||||
教員氏名 |
土屋, 博紀
× 土屋, 博紀 |
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発行、発表雑誌等、又は発表学会等の名称 | ||||||
値 | 日本麻酔科学会第60回学術集会、札幌 | |||||
巻 | ||||||
値 | 麻酔,62:126(2013) | |||||
単著、共著の別 | ||||||
値 | 共同 | |||||
発行又は発表の年月 | ||||||
日付 | 2013-05 | |||||
ISSN | ||||||
値 | 0021-4892 | |||||
概要 | ||||||
値 | 【目的】局所麻酔薬の心毒性は心筋虚血時に増悪するだけでなく、アシドーシスでも心毒性が高まるが、詳細な薬理学的背景は不明である。心筋虚血では組織pHが低下することから、心毒性の機序的な麻酔薬-生体膜相互作用の相対的強度に関し、膜脂質組成に着目して虚血様酸性条件における変化を検討した。【方法】リン脂質組成を変えて種々の生体膜試料を調製し、pH 7.4、6.9、6.4あるいは5.9で50~500 μMのリドカイン(L)とブピバカイン(B)を作用させた後、蛍光偏光法で膜流動性変化に基づく膜相互作用を解析した。【結果と考察】BとLは脂質二重層に作用して膜流動性を高め、その相対的強度はB>Lと心毒性強度に相関した。両薬物と100 mol% 1,2-dipalmitoylphosphatidylcholine膜、神経細胞モデル膜、心筋細胞モデル膜との相互作用は、pH低下とともに著しく弱まった。Henerson-Hasselbalchの式に基づき、酸性では解離型薬物分子が増加して膜脂質二重層との相互作用が低下する。一方、20 mol% cardiolipin(CL)を含む心細胞ミトコンドリアモデル膜ではpH低下により膜相互作用は逆に強まった。さらに、20 mol% CLと2.4 mol% 1-palmitoyl-2-oleoxylphosphatidylserine(POPC)から成るモデル膜では、pH 7.4に対し心筋虚血時pH 5.9の相対的強度がBで1.48倍、Lで2.01倍となった。pH 6.9~5.9で増加するカチオン性薬物分子は、ミトコンドリア膜に偏在するCLやPOPS等のアニオン性リン脂質とイオンペアを形成して相互作用が強まると考えられる。pH低下に伴うBのミトコンドリア膜相互作用の増強は、心筋虚血に関連したアシドーシスにおける局所麻酔薬の心毒性増悪に一部関与するかもしれない。 |